今回は、まちで見かけた英語の誤訳表現を3つご紹介します。どこがまちがっているのか考えてみてください。
ビュッフェにおいてあるソフトクリームメーカーに、下のような操作方法が書いてありました。英訳のどこがおかしいのか考えてみてください。
この英訳を、日本語に訳すると
「あなたがペダルを踏むと、私はアイスクリームをもらえます。」です。
このままでは、あなたのアイスクリームを誰かにとられてしまいそうです。
主語の「I」を「you」に変えるだけでもいいかもしれませんが、下のように英訳するともっと日本語原文に近いです。
-When you press (step on) the pedal, ice cream comes out of the machine.
(あなたが) ペダルと踏むと、機械からアイスクリームが出てきます。
次は、防災用ヘルメット置き場でみつけた貼り紙をご紹介します。このままではどのような意味になってしまうのか、そして、どう英訳したらよいか考えてみてください。
この英語を日本語訳すると、
「災害時には、誰でも使ってください。」
日本語にすると、間違っていないような気がしますね。でも、ここで注意したいのは、この英文の中で「利用していい」ものは「ヘルメット」ではなく、「人(誰でも)」です。
別の言い方をすると、「災害時に、だれでもいいからその辺で見かけた人を使ってください」というような意味になってしまうのです。
-Please feel free to take a helmet during a disaster.
災害時には、ご自由にヘルメットをお取りください。
-Please pick one during a disaster.
災害時には、ヘルメットをおひとつお取りください。
次は、ビルの外壁で見つけた注意書きです。こちらもどこが間違っているのか考えてみてください。
※trespasser: 不法侵入者
※notify: 知らせる
この英訳を日本語に訳すと、
「不法侵入者は(誰かに)発見されるとすぐに(自分で)通報します。」
ビルの管理者ではなく、不法侵入者が自分で通報しますという意味になっています。自分で通報するなんて、えらい不法侵入者ですね!
英訳するときには、だれが何をするのかをはっきりさせることが必要です。
-We will notify(call) the police as soon as we find a trespasser.
(私たちが)不審者を見つけたら、すぐに(私たちは)警察を呼びます。